41JMBNRR84L._SL500_AA240_.jpg著者 佐和隆光/著
出版社名 NTT出版 (ISBN:4-7571-2091-5)
発行年月 2002年12月
サイズ 257P 20cm
価格 1,680円(税込)

 テレビをつければ、毎日のように派遣・期間労働者がクビを切られたという話ばかりです。あるいは、正規労働者にも首切りの話が出始めています。世界大恐慌の影響がじわじわと出始めています。この本は、2002年に出版された本ですが、この本の題名は「資本主義は何処へ行く」ということです。資本主義そのものを世界的金融危機の今こそじっくり考えなければならない時期に我々は置かれているのだでしょう。そういう意味で2002年出版の本でも全く色あせしていない本だとおもいます。

 筆者は、現代のこの日本を工業化社会から「ポスト工業化社会」への移行期の最中にあるといいます。こういう認識の元、金融、情報、通信、サービス産業が主な産業になる時代になる中、従来型の工業化社会も併存しつつすすんでいくわけですが、それに適応できる体制は十分にできていないのが実情で、皆さん苦しんでいるわけです。どうやったら適応できる体制になるのか、この本を読みながら考えていますが、そもそも、ポスト工業化社会のイメージがわかない。この本が書かれて6年ほど経ちますが、製造業にも情報技術(IT)を取り入れて、生産プロセスと経営プロセスを抜本的に改変してきてはいる。労働市場の流動性も大幅に進められた。金融、通信、情報などのソフトウェアー産業もすすんでいるように見えます。それでも、経済のグローバル化に太刀打ちできない。日本の場合、経済のグローバル化を端的にイメージするには「中国経済の台頭」を思い浮かべればよいと、リチャード・クーはいう。金融市場主義を究極まで推し進めていった結果、世界大不況に陥ったし、労働市場の流動性を究極まで推し進めていった結果、金融危機で世界同時不況に陥り派遣労働者・期間労働者の首切りがいとも易々と推し進められている。世の中、ますます悪くなっていくように感じているのは私だけではないだろう。失業したとしても、それを国民皆でささえる「リスクの共同管理」の仕組みが全く不十分なのが現状だ。著者のいうところのポジティブな福祉への改革が焦眉の課題だと思います。

 9.11同時多発テロに対して「市場原理主義に対するイスラム原理主義の衝突」という視点は、非常に説得力のある考えだと思いました。

 それから、市場主義を突き詰めていくと市場は「暴力化」する、という考えは、将に今われわれが直面している世界大恐慌を目の当たりにしていて実感できる重要なキーポイントだと思います。

 大したことではありませんが、P12に書かれている「インターネットは社会主義を崩壊させるほどの強い力を持った」というのは、明らかに間違い。著者自身が「大量の情報を高速通信できるようになったのは、90年代に入ってから」と書かれているにもかかわらずそのように書くのは明らかに矛盾で混乱がある。

本の内容
アメリカのユニラテラリズム(一国主義)。21世紀「最初の10年」に生起する「変化」。抗しがたい「潮の流れ」グローバリゼーション。「リスクと不確実性の時代」を洞察する。

目  次
第1章 グローバリゼーションは世界をどう変えるのか
第2章 九・一一同時多発テロは二つの原理主義の衝突?市場原理主義に歯向かったイスラム原理主義
第3章 日本型資本主義は何処へ行く?市場主義改革と「第三の道」改革の同時遂行を
第4章 平等と福祉のパラダイム・シフト
第5章 なぜいま日本の構造改革なのか
第6章 中国人・華人経済圏の形成と日本の活路

著者情報
佐和 隆光(サワ タカミツ)
1942年和歌山県生まれ。東京大学経済学部卒。スタンフォード大学研究員、イリノイ大学客員教授等を経て、現在、京都大学経済研究所所長。専攻は計量経済学、統計学、環境経済学

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05563526.JPG著者 林敏彦/著
出版社名 岩波書店 (ISBN:4-00-430038-X)
発行年月 1988年09月
サイズ 228P 18cm
価格 777円(税込)

 今から20年も前に出た本ですが、第1章株式市場-を読んでみると、いま現在起きている金融危機のことを描いている錯覚に陥るのは私だけではないだろう。実際は、いまから79年も前の1929年10月のニューヨーク証券取引所の株価暴落や株価の乱高下を描いているのだが。この本を読んでいて思ったのは、これから数年間続く大不況・大恐慌の困難さや苦悩を覚悟せねばならないということです。もうすでに、派遣労働者などが首切りにあっているのを思うと、その感を深めざるを得ないです。お金持ちは別として、一般的な庶民は、いつこの大不況で失業するかもしれないという恐怖と戦わねばならないでしょう。

 1929年の株価の大暴落をへて世界が大恐慌へ転がり落ちるように落ちていった。その後何年間も立ち直れなかった。そうこうしている内に、ドイツはヒトラーが政権を握ったし、日本は満州事変を起こして15年戦争へと転げ落ちていった。戦争や侵略で物事を「解決」しようとした国もあったわけです。ソ連邦は、計画経済を進めていた。

 大恐慌というのは、歴史の画期を作るくらいのインパクトがあるものであって、生半可な覚悟で乗り切れるようなものではないということがわかってきます。恐れおののく気持ちが先に立つのだけれど、唯一の希望は、1929年の経験を私たちは持っているということ。経済学の蓄積された知見もあるし、世界的に協調して事に当たるという政策的な行動もあります。それから、第3次世界大戦を突き進んでいく状況ではないということを考えると、まだ希望は持てるような気がします。

出版社/著者からの内容紹介
一九二九年十月,ニューヨークを株価の大暴落が襲った.それは繁栄を謳歌していたアメリカ社会を奈落の底に突き落とす契機となる.大量の失業者,経済活動の停滞――未曽有の大不況は様々な悲劇をアメリカ社会に引き起こした.大不況の原因はどこにあったのか? ニューディール政策は有効だったのか? 気鋭の経済学者が時代の全貌を描く.

目  次
第1章 株式市場
 国民的熱狂
 大暴落
第2章 20年代の繁栄
 革新派の時代からノーマルシーへ
 緊張から弛緩へ
 理想の再構築
第3章 大不況
 たち昇る暗雲
 未曾有の大不況
 希望が死ぬとき
第4章 ニューディール
 ニューディール
 夢と献身の時
 ニューディールの成果
第5章 大不況の経済学
 独占と過少消費
 景気循環と長期停滞
 アメリカ新古典派とケインズ
 マネタリスト論争
 ためらうアメリカ
エピローグ

20081122001012.jpg 金曜日の夜(2008/11/21)NHK教育テレビを観ました。イタリア人指揮者のムーティは、スタイリッシュな指揮で好きな指揮者の一人です。

今回の曲目は、

  1. ロッシーニの「セミラーミデ」序曲
  2. バレエ音楽「妖精の口づけ」によるディヴェルティメント(ストラヴィンスキー)
  3. チャイコフスキーの交響曲第5番

 セミラーミデ序曲もチャイコフスキーも好きです。特にチャイコフスキーの5番は、ムラビンスキーのレニングラード・フィルの演奏をよく聴くので、比べてみたりして聴いていました。今回のウィーン・フィルハーモニーの演奏は、いつもそうですが、非常に洗練されていて上品なものでした。力強さという点では、レニングラード・フィルが勝っているように思います。第4楽章の終わりの方で指揮者ムーティが嫌な顔をしたのを見逃しませんでした!おそらく、指揮者の意図した通りの演奏をしなかったのではないでしょうか。チャイコフスキー・ファンなら誰しもそうでしょうが、そのあとの最後の方でトランペットが咆哮するのをみていて胸に熱いものがこみあげてくるのを禁じ得なかった。画面を見てて気が付いたのですが、ウィーン・フィルハーモニーにも女性奏者が何人か在籍するようになったのですね。初めて知りました。

 日本公演 サントリーホール 2008/09/23
20081122001235.jpg

 この記事を読んだ印象では、世界中にウイルスその他が蔓延しているので、マイクロソフトとしても無料で配布しなければとんでもない状況になる、なっているという状況認識なのでしょう。歓迎といえば歓迎なのですが、これによって、サードパーティーのウイルス事業に影響も大いにあるでしょう。事業が立ち行かなくなるようになれば、切磋琢磨していたこの分野が衰えることも考えられます。そうなれば、ユーザーの利益にもならないことが考えられます。メリットもデメリットもあるように思われます。

米Microsoftが来年にも無料のマルウェア対策機能を提供開始

 米Microsoftは18日、2009年後半にもコードネーム「Morro」と呼ばれるマルウェア対策機能を無料で提供することを発表した。

 これに伴い、現在提供している「Windows Live OneCare」サービスは、2009年6月30日で販売を終了する。なお、同サービスの利用者は、サブスクリプション期間が終わるまで利用し続けることができる。

 「Morro」では、核となるマルウェア対策機能のみが提供され、Windows Live OneCareで提供していたパフォーマンス向上ツールやデフラグ、バックアップ復元ツールなどの機能は含まれない。

 機能としては、ウイルス、スパイウェア、ルートキット、トロイの木馬からシステムを保護することを目的とする。特に、帯域幅の狭い低速回線、非力なPCが使用される場合を想定し、小さなフットプリントと、少ないコンピューティングリソースで動作するように設計される。マルウェア対策エンジンには、Microsoftがすでにセキュリティ製品に採用しているものと同じエンジンが利用される。

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32096933.JPG サブプライムローンの破綻を起点にした世界的な金融危機。もはや世界大恐慌は避けられないと考えても間違いはないでしょう。その原因の一端であるサブプライムローンを売っていた人物による赤裸々なサブプライムローン業界の告白です。日本でも、80年代後半に不動産バブルがあったのを記憶している人も多いと思いますが、サブプライムローン問題は、住宅を取得するほどの蓄えや収入がないのに住宅バブルによって住宅を取得できるようになってしまった米国で、何故そのような仕組みが出来上がってしまったのか、つまり、インチキな仕組みが出来上がってしまったのかを現場のサイドから記述されています。現在の世界的な金融危機を原因までさかのぼって調べたい人に向いている本かもしれません。

著者/訳者名 リチャード・ビトナー/著 金森重樹/監訳 金井真弓/訳
出版社名 ダイヤモンド社 (ISBN:978-4-478-00589-7)
発行年月 2008年07月
サイズ 280P 19cm
価格 1,680円(税込)

本の内容
サブプライム業界に最前線で関わってしまったレンダー(貸付業者)の懺悔と糾弾。
(1)一握りのリーダーの不正行為で引き起こされる大半のビジネスの厄災と異なり、業界の端から端まで広がる、体系的な問題の結果だということ。
(2)全米国人の65%が住宅を所有しているせいで、これまでにないほど多くの人に広範囲の影響を与えた。
(3)不動産市場の現在の下落が止まって損益の計算がされたら、損失額は何兆ドルにもなるだろう。

目  次
第1章 転換点
第2章 サブプライムローンというビジネス
第3章 ブローカー:モーゲージ・ファイナンスの弱点
第4章 ローン借り入れのための芸術的な手口
第5章 ウォール街と格付け機関:最悪の強欲者たち
第6章 断片をひとつにまとめる
第7章 再び軌道に乗る

著者情報
ビトナー,リチャード(Bitner,Richard)
コーネル大学とノーザン・アリゾナ大学で学位を取得後、GEキャピタルやGMAC(ゼネラルモーターズの金融子会社)で住宅金融の仕事に9年間携わった後、2000年9月にサブプライムローン会社、ケルナー・モーゲージ・インヴェスツメント社をテキサス州ダラスに設立、取締役を務める。2005年末に事業の悪化からサブプライム業界を離れ、住宅ローン業界に関する執筆・講演活動を始める。現在は出版とコミュニケーション関連事業の会社、LTVメディアの代表取締役

金井 真弓(カナイ マユミ)
税理士事務所、損害保険会社などで勤務後、フリーの訳者として独立

 これは、クラシックファンにはありがたい企画です。先ほどダウンロードしてみましたが、10曲ともビットレートが 320kbps というものです。10曲で、全部の合計ファイルサイズが、956MB ありました!! これは、本格的です!! 普通、私などは、音楽CDをリッピングする場合、120kbps か 160kbps でリッピングして iTunes に納めていますので、320kbps というのは、如何にすごいかがわかります。パソコンをステレオにつないで聴きたくなります。私は、オーディオファンでもあるので、この企画わくわくしています。

 しかも、それだけではなくて、1曲1曲にジャケット写真と英文の解説も付いています。至れり尽くせりです。しかも無料。音源は11月24日(2008年)までの期間限定で公開されています。

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のライブ音源無料ダウンロードサービス

 オランダの名門オーケストラ、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団は今年創立120周年を迎えた。ロイヤル・コンセルトヘボウといえば、多数の名盤やたびたびの来日演奏でその実力を証明している世界トップクラスのオーケストラ。そのコンセルトヘボウ管が120周年を記念して、ラジオ局Radio4 のウェブサイト経由で10曲の交響曲のライブ録音を無料配布している。しかも、ストリームで聴かせてくれるのではなく、mp3をダウンロードさせてくれるのだ! これまでもいくつかのオーケストラや放送局がライブ音源をオンデマンドで聴かせてくれる企画はあったが、ダウンロードまで可能なサービスは珍しい。

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1. シューベルト:交響曲第8番(第7番)「未完成」  ニコラウス・アーノンクール指揮(1997年)
2. ベートーヴェン:交響曲第2番 マリス・ヤンソンス指揮(2002年)
3. メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」 キリル・コンドラシン指揮(1979年)
4. フランク:交響曲ニ短調 マリス・ヤンソンス指揮(2004年)
5. マーラー:交響曲第1番「巨人」 レナード・バーンスタイン指揮(1987年)
6. ドヴォルザーク:交響曲第8番 カルロ・マリア・ジュリーニ指揮(1990年)
7. サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン」 チョン・ミョンフン指揮(2005年)
8. シベリウス:交響曲第2番 マリス・ヤンソンス指揮(2005年)
9. ブルックナー:交響曲第8番 マリス・ヤンソンス指揮(2005年)
10.ブラームス:交響曲第2番 マリス・ヤンソンス指揮(2004年)

 私が利用している「ASAHIネット」なんですが、スパムメールが、日に400通以上来ていたのですが、

 いよいよサービス開始!「おまかせスパムブロック」【2008年11月13日】

 このサービスで劇的にスパムメールが減りました。いままでも、いろいろ対策を講じてスパムメールをバッサリ削除する方法をとっていたのですが、その手間もほとんどいらない状態になりました。

32115842.JPG著者 近藤健/著
出版社名 講談社 (ISBN:978-4-06-287956-9)
発行年月 2008年08月
サイズ 254P 18cm

 私は、アメリカが大嫌いなのだが、冷静にその「嫌い」を分析してみると、アメリカ政治が嫌いであって、そのアメリカ政治を支持しているアメリカ国民も嫌いなのだ。しかし、ここは冷静に。実際にこの本を手にとって目次を読んでもらいたい。文字通りいろいろなことを「反米主義」ということを主題に広範に取り上げられている。読者としては、広範に取り上げられているので、興味があること無いこともあるであろうが、「いろいろなことが論じられていることに驚きを感じる」かもしれない。それこそ、「近代の超克」も出てくるし数学者・藤原正彦の『国家の品格』も出てくるし、エドワード・W・サイードも出てくる、と書けばわかってもらえるかも。それだけ、いろいろ論じられているので感想を書くのが難しくもあるのだ。実際に読んでいただきたい。読んで良かった、と思える本だ。教養ある人でも自分の知らなかったことがたくさん出てくる! ちょっとしどろもどろ。

本の内容
反米主義という現象から、まともなアメリカ批判、対米経験からくる、また出来事への反応としての反米感情などを削ぎ落としてみると、反米主義の内実は、資本主義システムのなかで大量消費文化の性質である浪費と破壊と格差をいかに抑制するかという望ましい資本主義をめぐる自分探しである、といえるのではないか。政治・経済・文化のアメリカ化に世界が抵抗している。

目  次
第1章 反米主義をつかまえる(素朴な疑問
ブッシュの罪
反米主義現象のとらえ方 ほか)
第2章 アメリカニゼーションの恐怖(無意識のアメリカ化
文化は商品か
ハリウッドはアメリカ化の先兵か ほか)
第3章 屈折した心理 日本の場合(人種(主義)という通奏低音
排日移民法と原爆投下
「アジア主義」の気分 ほか)

著者情報
近藤 健(コンドウ ケン)
1933年生まれ、国際基督教大学卒業。毎日新聞社入社後、サイゴン特派員、ワシントン特派員、外信部長、ワシントン支局長、論説委員などを務める。退社後は国際基督教大学教授、愛知学院大学教授を務める。専門はアメリカ研究

 いろいろなメディアで筑紫さんの死を報道していた。NHKでも取り上げていた。いま、現役でニュースのキャスターをしている人が、仮に死亡した場合、彼筑紫さんのように取り上げられるキャスターはいるだろうか? 私は、筑紫さん以外いないのではないかと思う。嫌な言い方だが「アメリカのイヌ的キャスター」「日本政府のイヌ的キャスター」は、ゴロゴロいるのは確かだ。しかし、「○○的キャスター」でなかったから、彼の死を各メディアが取り上げたのではないかと思う。熱心な視聴者じゃなかったので、私の思いこみかもしれませんが。
筑紫哲也さんが死去 ニュースキャスターで活躍

 テレビのニュースキャスターとして長く活躍したジャーナリストの筑紫哲也(ちくし・てつや)さんが7日午後1時50分、肺がんのため東京都中央区の聖路加国際病院で死去した。73歳。大分県出身。葬儀は近親者のみで行い、後日お別れの会を開く。喪主は妻房子(ふさこ)さん。

 2007年5月に、キャスターを務める番組「筑紫哲也NEWS23」でがんを告白し、闘病を続けていた。

 1959年、朝日新聞社入社。政治部、米統治下の沖縄特派員を経てワシントン特派員となり、ウォーターゲート事件などを取材した。その後「朝日ジャーナル」編集長時代には企画「新人類の旗手たち」が話題になり「新人類」は流行語となった。

 89年に退社しTBSの「筑紫哲也NEWS23」のメーンキャスターに。独自の視点で論評するコーナー「多事争論」が人気で、TBSがオウム真理教幹部に坂本堤弁護士のインタビュー映像を見せた問題では「TBSは死んだに等しい」と発言、大きな反響を呼んだ。98年に当時現職のクリントン前米大統領をスタジオに招き、市民との直接対話を実現させた。

 治療のため、キャスターを後藤謙次前共同通信編集局長に譲った後も、スペシャルアンカーとして番組に時折出演した。

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