著者 中野剛志/著
出版社名 集英社
発行年月 2011年03月
本の内容
平成の開国と喧伝されるTPPの実態は日本の市場を米国に差し出すだけのもの。デフレの深刻化を招き日本経済の根幹を揺るがしかねないのだ。冷静に経済的国益を考え、安易な賛成論を論破する。
目 次
第1章 TPPの謎を解く
第2章 世界の構造変化を読む
第3章 貿易の意味を問い直す
第4章 輸出主導の成長を疑う
第5章 グローバル化した世界で戦略的に考える
第6章 真の開国を願う
ISBN 978-4-08-720584-8
著者情報
中野 剛志(なかの たけし)
1971年、神奈川県生まれ。京都大学大学院工学研究科助教。東京大学教養学部(国際関係論)卒業。エディンバラ大学より博士号取得(社会科学)。経済産業省産業構造課課長補佐を経て現職。専門は経済ナショナリズム。イギリス民族学会Nations and Nationalism Prize受賞
著者 保阪正康/著
出版社名 文藝春秋(文藝春秋)
発行年月 2007年04月
サイズ 244P 18cm
本の内容
もし自分があの時代に生きていたらと思いを馳せ、史実を謙虚に見つめ、62年と2週間の長きにわたった「昭和」という時代の顔を明確に描き出す。歴史に学ぶ、国民必携の入門書。
目 次
第1章 昭和という時代の俯瞰図(六十二年と二週間
初めと終わりでまったく異なった“天皇の姿” ほか)
第2章 軍事主導体制の崩壊 昭和前期(なぜ軍事主導体制ができあがったか
天皇の「御楯」という特別の存在 ほか)
第3章 再生日本と新生日本の対立 昭和中期(八月十五日に共通する“涙”
大日本帝国の戦争決算 ほか)
第4章 経済大国の表と裏の構図 昭和後期(吉田茂「日米安保調印は私一人で行う」
時代を動かした田中角栄 ほか)
第5章 昭和を語り継ぐ精神(一対一対八の法則
証言をごまかそうとするタイプ ほか)
ISBN 978-4-16-660564-4
著者情報
保阪 正康(ホサカ マサヤス)
1939年、札幌市生まれ。同志社大学文学部卒。ノンフィクション作家。編集者時代の72年『死なう団事件』で作家デビューして以来、個人誌「昭和史講座」を主宰して数多くの歴史の証人を取材、昭和史研究の第一人者として2004年、第52回菊池寛賞を受賞した
著者/訳者 メルライン・フライダ/著
出版社名 新日本教育図書
発行年月 2005年11月
サイズ 383P 21cm
販売価格 2,200円
本の内容
ラテン語を下敷きに、ヨーロッパの諸言語(仏・独・蘭・伊・西・希)と比較しながら英語の語源から学ぶ英単語の福音書。本文は読み物として楽しみながら—194の語源から連想して10,000語以上の英単語が身につく。
ISBN
978-4-88024-330-6
著者情報
フライダ,メルライン(Frijda,Merlijn)
1960年マサチューセッツ州ボストンで生まれ、高校まではオランダで育つ。アメリカ空軍で技術師として沖縄に赴任中、日本人女性と出会い結婚。それ以来、沖縄に住み続けている
『近代発明家列伝 世界をつないだ九つの技術』
岩波新書 新赤版 1428
著 者 橋本毅彦/著
出版社名 岩波書店
発行年月 2013年05月
販売価格 756円
本の内容
大航海時代から産業革命を経て、交通と通信の革命が到来する。世界を制するとは、時間と空間を制することだった。世界時間が定まり、エンジンを搭載した輸送機械が作られ、電話と無線が地球全体をつなぎ、現代世界が生まれた。ワット、エジソン、ベル、ライト兄弟ら、鍵となった九つの技術をめぐる発明家の苦闘と意外な結末を描く。
目 次
第1章 ハリソン—世界時刻の計測
第2章 ワット—産業革命の原動力
第3章 ブルネル—大英帝国の技術ビジョン
第4章 エジソン—発明と経営の間で
第5章 ベル—電信から電話へ
第6章 デフォレスト—無線通信とラジオ放送
第7章 ベンツ—ガソリンエンジン搭載の自動車
第8章 ライト兄弟—空間意識を変えた飛行機
第9章 フォン・ブラウン—宇宙ロケットとミサイル
著者情報
橋本 毅彦(はしもと たけひこ)
1957年東京生まれ。東京大学教養学部卒業、ジョンズ・ホプキンス大学博士課程修了、Ph.D.取得。東京大学教養学部講師、東京大学先端科学技術研究センター助教授を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は、近現代の科学史、技術史
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専門家でないのでこの本がどうなのかということでなく、ノモンハン事件の基本的なことを知りたくて読んでみました。ここでもといいますか、関東軍が暴走して多くの兵士を死に追いやっていくわけです。戦争指導者の無謀と無責任が問われます。当時の新聞報道は、ヒドイものです。戦争の「勝利」ばかりしか報道せず、実際はどうなのか、国民の知りたいことはいっさい報道されず(お決まりの報道)です。
著者 小林英夫/著
出版社名 平凡社
発行年月 2009年08月
サイズ 226P 18cm
販売価格 798円
本の内容
ノモンハンの虚実入りまじった事件像は、どのようにして輪郭が作られたか。当時の新聞報道、郵便検閲の実態、作戦当事者の手記、回想記などを検証し、七〇年前の事件が今に問いかける意味を考える。発掘された関東憲兵隊の検閲資料から、あぶり出される事件の真相。
目 次
序章 最果ての地ノモンハン
第1章 国境紛争の歴史
第2章 ノモンハン事件戦史
第3章 検閲から見るノモンハン事件
第4章 一人歩きしていく事件の虚像
終章 事件があらためて問いかけるもの
ISBN 978-4-582-85483-1
著者情報
小林 英夫(コバヤシ ヒデオ)
1943年東京都生まれ。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授(専攻は日本近現代経済史、アジア経済論、植民地経済史)
著者 池尾伸一/著
出版社名 集英社 (集英社)
発行年月 2009年06月
サイズ 236P 18cm
販売価格 756円
この本を読んで知ったのですが、アメリカの新聞社、とりわけ地方の新聞社では、大手メディア産業に組み込まれての厳しいリストラや、あるいは倒産が相次いでいるそうです。地方の新聞社が潰れると、地方のニュースが地元の人に伝わらず、行政の汚職や議会での話し合われている内容すら伝わらない状態に陥るようです。これを読んで、日本でもその危機は少しずつ迫っているのではないかと思われます。購読料を出してまでして新聞を読む人は確実に減ってきていますから。そのような世の中の傾向に対して、アメリカでは、リストラにあったジャーナリストがサイトを立ち上げていろいろ模索している様子が報告されています。
インターネットのブログを中心とした個人の発信力がこの世の中にどのようなインパクトを与え続けているのか、いろいろな角度から報告されていて興味深く読みました。アメリカの大統領選挙にまで大きな影響力を与えています。あるいは、お隣中国では、地方政府の腐敗などによって苦しめられている民衆の実情をインターネットを通じて知る等は、いままでも知られていますが、徐々に民衆のパワーがネットを通して共産党独裁政権を揺さぶるまでになりつつあるのは、中国版高速鉄道事故の時のネットのパワーで日本にも知られつつあります。
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著者 佐高信/著
出版社名 毎日新聞社(毎日新聞社)
発行年月 2011年06月
サイズ 212P 20cm
販売価格 1,575円
原発文化人という人達がいるらしい。私が知っている範囲では、3月11日東日本大震災以前に俳優の渡瀬恒彦が原発推進のCMに出ているのを見て「おやっ?」という記憶があります。震災で東京電力福島第1原発が爆発して以来、彼が出てくる2時間ドラマは観なくなった。もう観られなくなった、と言っていい。どういう神経をしていてテレビに出てこられるのだろう?と思うからである。福島に赴いて原発推進していた過去のお詫びにボランティアでもしたのだろうか?まあ、そういうのは聞いたことがない。あと、私が知っているタレントでは、経済評論家の勝間和代だ。一応、自己批判はしたが、推進したことを悔やんで福島にボランティアにでも行った、とは聞いていない。むしろ、福島の人達が苦しんでいる最中に自転車やバイクに夢中になっていたのがブログの記述から窺われるだけだ。原発文化人達は、国民の記憶の中から自分達が原発文化人だったことを忘れ去られるのをひたすらじっと待っているのだろう。そうはさせじというのがこの本だ。それにしてもたくさんいる。
この本の表紙に書かれている原発文化人をコピーしておきます。
金美齢 寺田農 荻野アンナ 薬丸裕英 福澤朗 松本零士 藤沢久美 関村直人 大宅映子 草野仁 養老孟司 福島敦子 北野大 三宅久之 木場弘子 岸本葉子 野口健 豊田有恒 鈴木篤之 住田裕子 西山英彦 渡瀬恒彦 吉村作治 小宮山宏 中曽根康弘(超A級戦犯) 梅原猛(中曽根系文化人) 班目春樹(有害御用学者) ビートたけし(タイコ持ち芸人) 吉本隆明(耐用年数の切れた蛍光灯) 渡部恒三(故郷の福島を売った原発族) 大前研一(半体制の原発コンサルタント) 堺屋太一(原発反対つぶしの協力者) 清水正孝 弘兼憲史(原発礼賛の宣伝芸者) 与謝野馨(原発必要論だけは変わらず) 幸田真音(フクシマの惨事をよそに「祝宴」に興じた無神経作家) 勝間和代 星野仙一 小沢遼子 蟹瀬誠一 山折哲雄 小佐古敏荘 岡江久美子 浅草キッド 茂木健一郎 中畑清 大熊由紀子 田原総一朗 アントニオ猪木
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小熊英二のこの分厚い本上下二冊、この暑い夏(2011年7月と8月)に公立図書館で借りて読みました。いずれ自腹を切って購入したいと思っています。
時代の雰囲気・影響力をまともに受け止めてしまった人達は、日大闘争、東大闘争の全共闘の活動家になったり連合赤軍の活動家になったりした。この影響力をさらりとかわした人達もいたわけだけれども、その違いは何なのか。「主体性」ということがキーワードになっていた時代。「主体性」に振り回された時代でもあった。
著者 小熊英二/著
出版社名 新曜社
発行年月 2009年07月
サイズ 1091P 22cm
販売価格 7,140円
本の内容
「あの時代」から40年。あの叛乱は何だったのか。時代の政治・経済状況から「全共闘世代」の文化的背景までを検証し、「あの時代」をよみがえらせる。60年安保闘争から日大闘争、安田講堂攻防戦までを描く上巻。
新宿事件、高校闘争、内ゲバ、爆弾事件、べ平連、リブ、そして連合赤軍。「あの時代」の後半期に起きたパラダイム転換は、何を遺したのか。後世への真の影響を初めて明らかにし、現代の「私たち」の位置を逆照射する下巻。
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『評伝ジョージ・ケナン 対ソ「封じ込め」の提唱者』を読んでみました。図書館で偶然見つけたもので、素人が読むような本ではないので何か感想を書くには荷が重すぎます。20世紀の政治・外交史では有名なケナン。薄い本なのですが、ルカーチの言い回しに独特なものがあって少し読みづらい本です。
著者/訳者 ジョン・ルカーチ/著 菅英輝/訳
出版社名 法政大学出版局
発行年月 2011年08月
サイズ 274P 20cm
販売価格 3,045円
本の内容
101年にわたる生涯でケナンが主張し続けたものは何であったか?外交官にして、政治学者・歴史家だったケナンにアメリカの良心を見る。
目 次
1 孤独な青年時代
2 国務省外交局の時代
3 アメリカ丸のブリッジに立つ一等航海士
4 ワシントンからプリンストンへ
5 アメリカの良心
6 歴史家
7 哲学、宗教・追憶・晩年
ISBN 978-4-588-36606-2
著者情報
ルカーチ,ジョン(Lukacs,John Adalbert)
1924年ハンガリー生まれ。1946年、共産化するハンガリーを離れ、アメリカに移住する。1947~94年までチェスナット・ヒル・カレッジ(Chestnut Hill College)歴史学部で教鞭をとったほか、ジョンズ・ホプキンス大学、コロンビア大学、プリンストン大学などの客員教授を務めた
菅 英輝
1942年生まれ。現在、西南女学院大学人文学部教授。専攻はアメリカ外交史、国際関係論
著者 佐野真一/著
出版社名 新潮社
発行年月 2003年09月
サイズ 541P 16cm
販売価格 740円
最近、以下に引用した記事を読み「東電OL殺人事件」に興味を持ち、佐野眞一著『東電OL殺人事件』を読んでみました。手っ取り早く概要を掴むには、東電OL殺人事件 が便利だと思います。
日本の電力会社が信用できないのと同じく、警察や検察も信用できないのは、いまや日本国民の常識になっています。佐野眞一著『東電OL殺人事件』を読んで、マイナリ受刑者が無実だということを強く印象づけられました。
更に、殺害された東電OLが、何故病的なまでに売春を繰り返していたのか?の解明も試みています。特に、精神科医の斉藤学(さとる)氏へのインタビューが載っているのですが、興味深く読みました。
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