何故「天洋食品」製ギョーザが中国国内で流通したのだろう。この会社が在庫を処分したくて「流通」させたのだろうか。あるいは、何者かが盗んで食べたのか、あるいは「流通」させたのか。問題のギョーザが厳重な管理の下に置かれていないことに驚きを感じる。安全性に対する懸念はなかったのだろうか。中国当局が「中国で農薬が混入する可能性はきわめて低い」といっていることを鵜呑みにしたのか。あるいは、安全性にかかわりなく「流通」させたのか。

 発展途上の国と成熟した国の情報の共有に対する考えもまるで違う。面子にこだわって情報を出し渋る事によって、中国国民が被害にあった。情報をすばやく共有することによって被害を最小限に抑えようという考えが全くない中国当局。こういう当局を追及できる環境にない中国メディアの実情。考えれば、いろいろな問題が浮かび上がってくる。

「騒動起こした」中国ネットで日本メディア批判 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

「騒動起こした」中国ネットで日本メディア批判

 【北京=佐伯聡士】中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、事件後に回収された「天洋食品」(河北省)製ギョーザが中国国内で流通し、中毒を起こした問題をめぐり、中国のインターネット上で6日深夜から7日にかけ、日本メディアや中国政府に対する批判が現れた。

 中国主要メディアは事実を報じておらず、数は少ないが、北京五輪開会式を8日に控えた当局は、過激な論調を徹底的に封じ込めるとみられる。

 大半が五輪直前に問題が発覚したことへのいらだちだ。対日食品輸出業者関係のネット論壇には「五輪がまさに開幕するという時に、『小日本』(日本に対する蔑称(べっしょう))がこうした騒動を起こした」と、日本メディア批判が書き込まれた。

 「ニセ物が多い中国の商品。靴下は2日も履けば、穴があく。五輪はこうした事実を隠しきれない」と自己批判的な論調もあった。

 批判の矛先は、中国政府にも向けられた。「6月中旬に国内で中毒事件が発生してから今日まで、情報が統制されてきた。日本メディアで明らかになって(中国政府が)初めて認めた。面目も信用もない」との書き込みがあった。

(2008年8月8日01時25分 読売新聞)



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