治安当局が爆弾テロと断定したそうです。この記事の中にも書かれていますが、ロシアで起こったテロ事件には、必ずと言っていいほどロシア当局の強権政治と少数民族やマイノリティに対する過酷ともいえる弾圧がついて回ります。ロシア国内の少数民族や周辺民族は、ロシア人に対する怨みを持っていない人はいないでしょう。それだけ恨まれている。

 ロシア人は、テロを受けて、ある意味受け身の立場に立たされるわけですが、当局が強権をもってテロを行ったと思われる少数民族やマイノリティに対処します。ロシア人は、それを強烈に支持します。ロシア・ナショナリズムの暗い一面を表しているわけです。ロシア人は胸がすくだろうが、翻って逆の立場でものを見てみたらどうだろう。自分たちの暗いナショナリズムに戦慄を覚えないだろうか。

 歴史的に見て悪いのは皆ロシア側ではなかろうか。大ロシア主義を振り回してきた歴史があるのではないだろうか。レーニンがスターリンとグルジア民族について論争した時、グルジアという少数民族の要求を国際主義の立場から支持したのがレーニン。大ロシア主義から反対したのがスターリンだった。『レーニンの最後の闘争』(M・レヴィン/著)。レーニンの立場を正しく継承していれば、歴史がもっといい方向に変わっていたかもしれません。

露列車テロ、政権に打撃…よみがえる記憶(読売新聞) – Yahoo!ニュース

 【モスクワ=山口香子】ロシアで特急列車が脱線し25人が死亡した惨事は、治安当局が爆弾テロと断定し、メドベージェフ政権下で初の大規模テロとなる。

 ロシアの2大都市を結ぶ主要路線を狙った攻撃は、連続テロが首都を揺るがした数年前の記憶をよみがえらせている。

 メドベージェフ大統領は28日の緊急会議で、「混乱が広がることがないように」と閣僚に指示し、平静を呼びかけた。だがサンクトペテルブルクの駅で払い戻しの長蛇の列ができるなど、市民に不安が広がっている。

 ロシアの国防専門記者は英BBC放送などに対し、北カフカス地方の武装勢力かロシア民族主義グループが犯行にかかわった疑いが強いとの見方を示し、「幹線を狙い要人も犠牲になった攻撃は、政権にとって大きな打撃だ」と述べた。

 北カフカス地方をめぐっては、過去、チェチェン共和国の独立を求めるイスラム武装勢力が大規模テロによる攻撃を繰り返した。特に2002年から04年にかけ、モスクワの劇場占拠や地下鉄駅自爆、飛行機爆破などテロが相次ぎ、市民を恐怖に陥れた。

 プーチン政権は強硬策で対応し、一時はテロを抑え込んだ。だが、イングーシ、ダゲスタンの両共和国では、隣接するチェチェンから流入した武装勢力による攻撃や要人暗殺が今年に入り急増。新たな政権攻撃の始まりを危惧(きぐ)する観測も出ている。

 今回の脱線では、29日午前までに犯行声明は出ておらず、実行グループの正体はまだわからない。直後に関与が取りざたされたロシア民族主義グループは、かかわりを否定した。

 ロシアでは金融危機後の経済回復の遅れにより、政権への信頼にかげりが見えている。政治学者のアンドレイ・リャボフ氏は、「政権がテロ対策に失敗すれば、一気に支持を失いかねない」と述べた。
最終更新:11月29日23時54分



トラックバックURL:
https://serene.sakura.ne.jp/blog/2009/12/04/1518/439.php/trackback

Leave a Comment

CAPTCHA


blank