偏狭な民族主義の危険性を示している事件だと思います。こういう事件は必ず扇動者がいるものです。ラドバン・カラジッチは、扇動者の代表的な人物だったのです。何も知らない若者が最も影響を受けるのも恐いことです。これは、セルビアだけではなく、なにかのきっかけがあれば、日本でも起こりうることです。
大規模抗議集会後、激しく衝突ベオグラード(産経新聞) – Yahoo!ニュース
大規模抗議集会後、激しく衝突ベオグラード
7月30日9時2分配信 産経新聞【ベルリン=黒沢潤】セルビアの首都ベオグラードで29日夕、同国政府に拘束された旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷(オランダ・ハーグ)の戦犯、ラドバン・カラジッチ被告の拘束に抗議する大規模集会が開かれた。カラジッチ被告を英雄視する民族主義勢力は警官隊と激しく衝突し、少なくとも2人の負傷者が出たもようだ。
英BBCによれば、抗議集会には約1万5000人が参加した。集会の主催者は極右民族主義政党、セルビア急進党で、同党幹部は「(親欧派の)タディッチ(大統領)は裏切り者だ」などと国内の親欧派勢力を強く批判した。
同市内ではこの後、若者らが火炎瓶や石などを約100人の警察隊に投げつけ、激しく衝突した。警察隊はゴム弾や催涙弾などで反撃した。逮捕者などは不明。若者らは、国内全土からバスで訪れたケースが多かったという。
今回の集会をめぐっては、コソボがセルビアからの独立を宣言したした今年2月中旬、多数の民族主義グループが在ベオグラード米大使館を襲撃したこともあり、同大使館は29日、通常の仕事の終了時間を2時間切り上げて閉館した。同大使館は市内駐在の米国人ビジネスマンに対し、外出しないよう警告も発したという。
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2008年07月31日 at 8:21 AM
《参考記事》
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080730-OYT1T00328.htm
カラジッチ被告のハーグ移送開始、反対派は抗議デモ
【ウィーン=石黒穣】ロイター通信によると、セルビア当局は30日未明(日本時間30日午前)、オランダ・ハーグの旧ユーゴ国際戦犯法廷からジェノサイド(大量虐殺)などの罪で起訴された、ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦時のセルビア人勢力指導者、ラドバン・カラジッチ被告を同法廷に引き渡すため、移送を開始した。
同被告は同日午前4時前、ハーグに向かう政府チャーター機に乗せられた。
同被告は、イスラム教徒約8000人が犠牲となった1995年のスレブレニツァの虐殺を主導したなどとして、国際戦犯法廷から起訴されている。
セルビアでは、ハーグへの引き渡しに反対する民族主義派勢力が29日夜、ベオグラードで大規模なデモを展開、一部のデモ参加者は警察隊と衝突。警官25人や各国記者を含む45人が負傷した。
(2008年7月30日14時35分 読売新聞)