1. 「共謀罪」を国際公約…法相・民主に慎重論 5月創設に難航必至
  2. 平田信容疑者の出頭契機は震災「生き延びること理不尽」
  3. 警察の情報収集体制に不備 平田容疑者出頭
  4. 特別手配の高橋、菊地両容疑者は現在も逃走中
  5. <平田容疑者>ちらつく支援者の影 捜査幹部「用意周到」
  6. <平田容疑者>「なぜ、この時期に」…大みそか、突然の出頭
  7. <平田容疑者>射撃で国体出場 松本死刑囚の警護も
  8. <平田容疑者>弁護士に「教祖の死刑は当然」
  9. <平田容疑者>叔父、出頭に「ひと安心している」

1 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120104-00000040-san-pol
■「共謀罪」を国際公約…法相・民主に慎重論 5月創設に難航必至

産経新聞 1月4日(水)7時55分配信
 国際テロなど組織犯罪を防止するため、政府が5月末までに「共謀罪」を創設する方針を国際機関などに伝達したことが3日、分かった。中国によるサイバー攻撃やアルカーイダなどテロリスト集団の重大犯罪の実行前に、共謀段階で処罰するのが狙い。だが、民主党内には共謀罪に対する慎重・反対論が根強く、国内での調整難航は必至だ。

 共謀罪の創設は、平成12年11月に国連総会で採択された「国際組織犯罪防止条約」が求める法整備の一環。15年9月に発効した条約は「長期4年以上の自由を剥奪する刑またはこれより重い刑を科すことができる犯罪」を共謀罪の対象犯罪とするよう義務付けている。

 日本は12年に条約に署名したが共謀罪を創設していないため主要国(G8)で唯一、条約を締結できていない。

 政府が法整備を急ぐのは、米国や英国など34カ国・地域と欧州委員会など2国際機関でテロ対策を検討している政府間機関「金融活動作業部会」(FATF)から昨年春、「早期改善」を要求されたためだ。FATFは資金洗浄・テロ資金供与対策に協力しない国を「非協力国」として公表しており、日本にはテロ組織などに対する拠点・物資の提供といった「現物供与」の罰則規定や共謀罪の創設を要求している。

 このため、政府は具体的な法整備として、12年に施行された組織犯罪処罰法を改正し「組織的な犯罪の共謀行為」の処罰規定を設ける方針。昨年秋には5月末までに必要な法整備を終え、条約の早期締結を目指す考えを米国や国際機関に伝達している。

 政府は、条約に基づき「死刑または無期、長期4年以上の懲役または禁錮の刑に当たる罪」を共謀罪適用の対象にすることを想定している。法改正が実現すれば、国際テロ組織などが犯行を計画し、実際には実行されなくても謀議に加担した段階で罪に問われる。

 だが、民主党内には共謀罪への慎重論が根強い。組織犯罪処罰法改正案は15年3月と16年2月、17年10月に国会に提出されたが、当時野党だった民主党は「拡大適用の恐れがある」などと反対し、いずれも廃案となった経緯がある。

 特に法務行政トップとなった平岡秀夫法相は、17年10月31日提出の質問主意書で、共謀罪に関し「未遂や予備にいたらない共謀をより広範に犯罪の対象とすることは刑事法の体系として矛盾している」と指摘。18年11月22日の質問主意書では「国民の自由、権利を著しく狭め、侵害する懸念がある」との持論を展開している。

 現在も「共謀罪創設には法相が反対している」(政府高官)とされ、政府が無理に法案作成を急げば、閣内不一致の事態に陥る可能性もある。

 加えて、24日召集予定の通常国会は野田佳彦首相が強い意欲を示す消費税増税関連法案など重要法案が山積しており、国会日程上も5月末までの「国際公約」実現は困難視されている。

【用語解説】共謀罪

 国際テロなど重大犯罪の実行を目的とする犯罪集団による役割分担や凶器の入手といった犯罪の計画・準備を構成要件とする犯罪。平成12年に国連総会で採択された「国際組織犯罪防止条約」は、犯罪の実行行為がなくても、その謀議に加わるだけで処罰を可能とする国内法整備を義務付けている。7年3月に起きたオウム真理教(当時)による地下鉄サリン事件なども謀議段階で摘発が可能になるが、適用対象となる団体や組織が厳格化されなければ、捜査当局による拡大解釈が可能との指摘もある。

2 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120104-00000073-san-soci
■平田信容疑者の出頭契機は震災「生き延びること理不尽」

産経新聞 1月4日(水)7時55分配信
 弁護士が明らかにした3日の接見での平田信容疑者の発言要旨は次の通り。

 オウムへの信仰心は、相当前に一切捨てた。自分はオウムにいた非常に罪深い人間だと思っている。出頭のきっかけは東日本大震災だった。罪のない人があんなに犠牲になったのに、自分が生き延びていることが理不尽だと思った。

 被害者の仮谷清志さんのご遺族には、本当に申し訳ないことをしたと思う。オウムが起こしたあらゆる事件については、いずれも自分が加害者になる可能性があった。

 逃亡中はずっと国内にいた。長年、逃走して社会に大きな不安を与えてしまい、おわびの言葉もない。

 警察庁長官銃撃事件に関しては、まったく潔白。事件が公訴時効を迎え、間違った逮捕をされなくなったので、出頭した。教団の関与は分からない。

 本当は昨年早くに出頭するつもりだったが、いろいろな理由があって、12月31日になってしまった。

 (平成18年5月に)父が病死したことはインターネットの滝本太郎弁護士のブログで知っていた。(昨年7月の)母の病死は、あまり答えたくないが、出頭した丸の内署で初めて聞かされた。

 ◆謝罪繰り返す

 接見した滝本太郎弁護士らは3日、脱会した元信者の手記をつづった冊子「カナリヤの詩」など数冊の本を差し入れた。平田容疑者は身長約183センチ、体重67~68キロで、事件当時の体形と変わらない。食欲はあまりなく、接見時は涙ぐみ、謝罪を繰り返したという。

3 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120104-00000072-san-soci
■警察の情報収集体制に不備 平田容疑者出頭

産経新聞 1月4日(水)7時55分配信
 平田容疑者は、警察当局が教団特別手配容疑者の情報提供を求めるフリーダイヤルに昨年12月31日の出頭前に約10回、電話していた。いずれも話し中でつながらなかったという。機動隊員が平田容疑者を警視庁本部庁舎前で“門前払い”していたことと合わせて、社会に広く情報提供を求める趣旨からは不備があったといえそうだ。

 “門前払い”をめぐっては、警備の機動隊員が悪質ないたずらと誤解し、丸の内署に行くよう指示。平田容疑者は歩いて約650メートル離れた同署に向かったが、気が変わって再度逃走する恐れもあった。

 警視庁捜査1課元理事官の大峯泰広氏(63)は「『特別手配犯の平田』と名乗り出ているなら事情を聴き、上司に報告すべきだった。重大事件の犯人を追う側としては初歩的なミスで、もっと緊張感を持たなければならない」と話し、「オウム事件を知らない世代の警察官も増え、再度の教育を徹底すべきだ」と指摘した。

4 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120103-00000174-yom-soci
■特別手配の高橋、菊地両容疑者は現在も逃走中

読売新聞 1月3日(火)8時41分配信
 平田信容疑者は逮捕されたものの、地下鉄サリン事件について殺人容疑で特別手配されている高橋克也(53)、菊地直子(40)両容疑者の行方は依然わからないままだ。

 調べに対し、平田容疑者は、「菊地、高橋の所在は知らない」と供述しているが、警視庁では足取りを知っている可能性があるとみて追及する。

 高橋容疑者は井上嘉浩死刑囚(42)が教団で「大臣」を務めた「諜報(ちょうほう)省」に所属。仮谷清志さん拉致事件で平田容疑者とともに手配されているほか、オウム信者の脱会支援を続けていた永岡弘行さんら3人を猛毒のVXで襲った事件にも関与したと、他の教団幹部らの判決で認定されている。

 一方、菊地容疑者は95年5月頃から林泰男死刑囚(54)らと東京都内や千葉県市川市、名古屋市内のホテルやアパートを転々としていた。その後、高橋容疑者らと合流し、96年11月まで埼玉県所沢市のマンションに潜伏していたことが確認されている。

最終更新:1月3日(火)8時41分

5 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120103-00000003-mai-soci
■<平田容疑者>ちらつく支援者の影 捜査幹部「用意周到」

毎日新聞 1月3日(火)9時48分配信
 特別手配されていた元オウム真理教幹部、平田信容疑者(46)が突然出頭し、1日、警視庁に逮捕監禁致死容疑で逮捕された。17年近くの逃亡生活から一転、オウム真理教事件の一連の裁判が昨年12月に終わったばかりという時期に姿を現した理由は何なのか。警視庁の捜査のポイントと出頭の影響を探った。

 平田容疑者を巡る最大の謎は17年近い逃亡生活だ。96年2月までは仙台市の女性信者宅に同居していたとみられるが、現段階で判明している逮捕前の行動は、東京都内の駅から乗車し、東京メトロ霞ケ関駅で下車、警視庁本庁舎に行った後、徒歩で丸の内署に向かったということだけだ。警視庁は、近くの雑居ビルや霞ケ関駅などに設置された防犯カメラの映像を解析するなどして足取りを追っている。

 平田容疑者は調べに「住所不定、無職」と供述しながら、出頭時の所持金は約10万円にも上った。これだけでも支援者がいたと考えるのが自然だが、平田容疑者は供述を避けているという。捜査幹部は「出頭には用意周到さを感じる。本人は言わないと思うが、何とか支援者の存在を引き出したい」と話す。

 出頭の狙いもはっきりしない。平田容疑者は「一区切り付けたかった」と供述し、弁護士を通じたコメントでも「国松(孝次警察庁)長官狙撃事件が時効になって、間違った逮捕があり得なくなったので」としている。しかし、捜査関係者は「額面通りには受け取れない。松本智津夫死刑囚の死刑執行を停止させようとした狙いも感じる」と話す。

 平田容疑者を巡っては、射撃の経験者であることや一部の教団幹部の供述から、長官狙撃事件への関与が取りざたされたこともある。警視庁は狙撃事件の時効を迎えた10年3月、平田容疑者とは別の教団元幹部ら8人(氏名は未公表)が関与したとする捜査結果を公表しているが、この元幹部らと接触した可能性もあるため、事情を聴くとみられる。

 オウム真理教事件では、他に高橋克也容疑者(53)と菊地直子容疑者(40)も特別手配されている。警察当局は1人につき最大500万円の懸賞金をかけて捜査しているが、96年以降は有力情報がないのが現状だ。高橋容疑者は、平田容疑者とともに仮谷清志さん(当時68歳)拉致監禁致死事件の実行役だったとみられ、関係が近かった可能性がある。だが、平田容疑者は「2人の行方は知らない」と供述しているという。

 高橋容疑者は井上嘉浩死刑囚(42)がトップを務めた「諜報(ちょうほう)省」に所属。地下鉄サリン事件や仮谷さん拉致監禁致死事件、3件のVX殺害・同未遂事件など6事件に関与したとされる。地下鉄サリン事件では、実行役10人で唯一、逃亡を続けている。菊地容疑者は教団「厚生省」で土谷正実死刑囚(46)が中心となったサリン製造プロジェクトに参加。工程をノートにまとめたとされている。96年11月まで高橋容疑者らとともに、埼玉県所沢市内のマンションに潜伏していたとされる。【内橋寿明、村上尊一】

◇逃亡中の2容疑者が関与したとされる事件(カッコ内は事件発生時期と容疑名。※は警察庁による特別手配事件)

 高橋克也容疑者(53)=6事件 

・水野昇さんVX殺害未遂事件

(94年12月、殺人未遂容疑)

・浜口忠仁さんVX殺害事件

(94年12月、殺人容疑)

・永岡弘行さんVX殺害未遂事件

(95年1月、殺人未遂容疑)

※仮谷清志さん拉致監禁致死事件

(95年2月、逮捕監禁致死容疑)

※地下鉄サリン事件

(95年3月、殺人・殺人未遂容疑)

・東京都庁小包爆発物事件

(95年5月、殺人未遂・爆発物取締罰則違反容疑)

 菊地直子容疑者(40)=2事件 

※地下鉄サリン事件

・東京都庁小包爆発物事件

 ◇松本死刑囚ら 執行先送りも

 平田容疑者の出頭で、既に死刑判決が確定している松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚らオウム真理教元幹部に対する死刑執行が、先送りされる可能性が出てきた。

 刑事訴訟法は、死刑執行について「法相の命令で判決確定の日から6カ月以内にしなければならない」と定めているが、「共同被告人の判決が確定するまでの期間は6カ月に算入しない」とのただし書きを付けている。政府は「6カ月」規定について「違反しても直ちに問題とはならない『訓示規定』にとどまる」との見解を示し、実際に確定から6カ月以内に執行されるケースはまれだが、共同被告人(共謀者)の裁判が確定するまで執行されない傾向がある。

 平田容疑者が起訴された場合、共謀者の死刑確定者が、公判での証人尋問に呼ばれる可能性が出てくる。

 平田容疑者が特別手配されていた事件のうち、仮谷さん拉致監禁致死事件には、松本死刑囚や井上嘉浩死刑囚、中川智正死刑囚らも関与したが、平田容疑者の捜査・公判ではこうした死刑囚らとの共謀が焦点になる余地もあり、事実上、平田容疑者の裁判終結まで、共謀者に対する死刑執行は難しくなるとみられる。

 ある法務省幹部は「まず、平田容疑者が起訴されないと『共同被告人』にはなりえないので、捜査の成り行きを見守りたい」と慎重な姿勢をみせるが、有罪確定者の供述などを支えに起訴される可能性は高い。

 平田容疑者の手配容疑は他に、東京都杉並区のマンションに時限爆発物を仕掛けたとされる爆発物取締罰則違反事件(95年)だけで、事件数自体は他の元幹部らに比べて少ないが、弁護側の法廷戦術によっては公判が長引く恐れもある。

 別の法務省幹部は「平田容疑者が松本死刑囚らの死刑阻止を目的に出頭したかどうかは不明だが、残る2人の逃亡者(高橋克也、菊地直子両容疑者)も出頭すれば、今後の死刑執行にさらに影響を与える可能性もある」と語った。【伊藤一郎】

 ◇死刑判決が確定した教団元幹部

※松本智津夫(56)

 新実智光 (47)

※中川智正 (49)

 林泰男  (54)

 土谷正実 (46)

 遠藤誠一 (51)

 端本悟  (44)

 横山真人 (48)

 豊田亨  (43)

 広瀬健一 (47)

※井上嘉浩 (42)

 岡崎一明 (51)

 早川紀代秀(62)

☆呼称略。 ※は平田容疑者が逮捕された仮谷清志さん拉致監禁致死事件に関与。

6 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120102-00000030-mai-soci
■<平田容疑者>「なぜ、この時期に」…大みそか、突然の出頭

毎日新聞 1月2日(月)21時0分配信
 大みそか、東京・皇居近くの警察署に突然現れた元オウム真理教幹部、平田信容疑者(46)。全国の警察や社会の「目」を17年近く、どのようにくぐり抜けたのか。なぜ、今になって出頭したのか。1日未明に逮捕された平田容疑者は「一区切りつけたかった」と供述したものの、「人に迷惑がかかる」と潜伏先については供述を拒んでいるという。劇的な出頭・逮捕劇で、教団の闇はどこまで明らかになるのか。

 「路上生活をしていたとはとても思えない」。平田容疑者のこざっぱりした服装を見た捜査幹部はそう漏らした。「ひと目見て、平田だと思った」と衝撃も受けたという。平田容疑者は「いろんな所に支障が出たら困る」と、17年近く何をしていたのかを語ろうとしないといい、その足取りは謎のままだ。

 捜査関係者によると、平田容疑者は地下鉄サリン事件や警察庁長官狙撃事件が発生した95年3月ごろ、教団幹部から「逃走資金」として数百万円を受け取ったとみられているが、足取りが把握されているのは96年2月までだ。

 地下鉄サリン事件直後の95年3月27日、都内で運転免許証と旅券の更新手続きを行い、三重県へ。再上京した4月4日、免許証などを受け取ると、同13日にはフェリーで徳島市の教団信者宅に向かった。このころ、事件に関係するガスマスクなどの証拠物を北関東の山中に捨てたとみられている。

 同年8月には名古屋市内で当時逃亡していた林泰男死刑囚(54)と会ったとされる。教団の東京総本部や山梨県上九一色村(当時)の施設も訪れていたようで、ある教団幹部には「バーテンをやるか、山の中の陶芸をやるところに入り込めば逃げられる。札幌に行けば、昔の仲間がいるのでなんとかなる」などと語ったという。

 同年5月の指名手配後、逃走を支えたとみられるのが、教団看護婦だった女性信者(49)だ。この女性が96年2月までの3カ月間働いた仙台市内の料理店の従業員寮のアパートには、一緒に暮らしていたとみられる形跡があったが、2人の足取りはこの後、途絶えた。

 警察当局は95年9月には特別手配をするとともに、北海道に住んでいる両親の家に立ち寄らないかを警戒。しかし、平田容疑者が捜査員の前に姿を現すことはなく、両親も昨年までに亡くなった。父親は生前、関与が取りざたされた警察庁長官狙撃事件について、平田容疑者から「俺は犯人じゃない」と電話で伝えられたといい、捜査員には「息子は犯人じゃない」と繰り返していたという。

 そして迎えた突然の出頭。警視庁によると、平田容疑者は、仮谷さん拉致事件について「車を運転しただけ」と触れる一方、出頭した経緯は「一区切り付けたかった」と供述するだけだという。弁護士を通じたコメントでは「国松長官事件が時効になって、間違った逮捕があり得なくなった。教祖の死刑執行は当然と考えている」としたが、真意ははっきりしない。

 出頭はしたものの、17年近い逃走経緯や支援者がいたのかは明らかにならないまま。捜査幹部は「出頭は、捜査をかく乱し、教祖の死刑執行停止狙いとみるのが自然」と指摘。「どこまで本当のことを話させることができるかにかかる」と話した。【内橋寿明、村上尊一】

7 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120102-00000031-mai-soci
■<平田容疑者>射撃で国体出場 松本死刑囚の警護も

毎日新聞 1月2日(月)21時5分配信
 平田信容疑者は、射撃の腕前や一部の教団幹部の供述から、一時は国松孝次・警察庁長官狙撃事件(95年3月30日)への関与も取りざたされた。

 中高は札幌市内の私立学校に通った。学校関係者によると、温厚でおとなしい性格だったという。札幌商科大(現・札幌学院大)を卒業後にいったんは就職したが、87年8月、教団に出家。「車両省」に所属し、空手が得意だったため、松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(56)のボディーガードも務めた。

 高校の射撃部でエアピストルの国体少年の部で11位になり、94年ごろにはロシアでの実弾射撃訓練に参加した経験も持つ。長官狙撃事件への関与が一部週刊誌に報道されたが、平田容疑者を知る信者は捜査員に「気が小さく、人殺しなんてできる人間ではない」と話したという。

最終更新:1月2日(月)21時16分

8 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120102-00000035-mai-soci
■<平田容疑者>弁護士に「教祖の死刑は当然」

毎日新聞 1月2日(月)21時50分配信
 平田信容疑者(46)は2日午前、脱会信者の支援活動に取り組む滝本太郎弁護士と大崎署内で面会し、松本智津夫死刑囚(56)について「教祖の死刑執行は当然と考えている」と話した。平田容疑者は逮捕後、滝本弁護士との面会を警視庁に申し入れていたという。

 滝本弁護士によると、平田容疑者は、関与が取りざたされたことがある警察庁長官狙撃事件について「事件が時効になって、間違った逮捕があり得なくなったので早く出てきたかった。いろいろなことがあって、遅れた」と説明。また、「東北の大震災で不条理なことを多く見て、自分の立場を改めて考えた。11年のうちに出頭したく、31日の晩出頭した」とも話した。

 さらに「自分は松本死刑囚を観想していないし、オウム真理教を信仰していない」と語り、教団や松本死刑囚に帰依していない姿勢を示したという。

 「オウム真理教被害対策弁護団」のメンバーだった滝本弁護士は94年5月、教団によるサリン襲撃に遭い、一時中毒症状に陥った。95年6月に脱会信者の支援などに取り組む「カナリヤの会」を結成している。【浅野翔太郎、伊澤拓也】

9 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120102-00000032-mai-soci
■<平田容疑者>叔父、出頭に「ひと安心している」

毎日新聞 1月2日(月)21時7分配信
 平田信容疑者は札幌市出身で、公務員だった父親は数年前に死去。母親はその後、平田容疑者の叔父に当たる自身の弟が住む北海道帯広市に移ったが、昨年7月下旬に76歳で病死した。叔父は1日夜、取材に対し「母親は連絡のない一人っ子の息子を待っていた。会いたかったと思う」と心情を思いやった。

 近所の知人らによると、母親が転居したのは3、4年前。叔父宅近くの一軒家で1人暮らししていた。町内会の集まりに参加するなど元気な様子だったが、息子がいることは周囲に話さなかったという。近所の女性は「亡くなった後に行方不明の息子がいるとうわさで聞いた。帰った時のために貯金もしていたようだ」と話した。

 平田容疑者について叔父は、札幌近郊の大学に通っていた20年以上前に会ったきりという。入信後は連絡が途絶えた。「オウムに入った理由は今でも分からない。出頭を望んでいたのでひと安心している」と語った。【小川祐希】

最終更新:1月2日(月)21時7分



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