去年(2008年)、マイクロソフトから無料のセキュリティ・ソフトが出る、という 記事 を読んだことがあります。期待していたのですが、「2009年末までに提供する予定」ということでもうそろそろ出るかもしれません。機能は、シンプルなのですが、そういうシンプルなセキュリティ・ソフトを待ち望んでいる人もいると思います。何を隠そうわたくしも、そういうシンプルなものを望んでいます。
米マイクロソフトは2009年6月23日、無料のウイルス対策ソフト「Microsoft Security Essentials」(以下、MSE)のベータ版を限定公開した。正式版は2009年末までに提供する予定。ベータ版は英語版と簡体中国語版、ポルトガル語版だけだが、正式版については、日本語も含めたいくつかの言語版を用意する。
MSEは、ウイルス(悪質なプログラム)を検出・駆除するソフト。対象OSは、Windows XP/Vista/7。同社が販売しているセキュリティソフト「Forefront」や「Windows Live OneCare」(2009年6月で提供終了)と同じウイルス検出エンジンならびにウイルス定義ファイル(パターンファイル)を採用。市販のセキュリティソフトと同様に、パソコンに常駐してリアルタイムでウイルスを検出する。ハードディスクに保存されているファイルを、オンデマンドでチェック(スキャン)する機能も備える。
ただし、ウイルス対策以外の機能はない。市販のセキュリティソフトの多くが備えるファイアウオール機能や迷惑メール(スパム)対策機能、URLフィルタリング機能、バックアップ機能などは備えていない。
この記事を読んだ印象では、世界中にウイルスその他が蔓延しているので、マイクロソフトとしても無料で配布しなければとんでもない状況になる、なっているという状況認識なのでしょう。歓迎といえば歓迎なのですが、これによって、サードパーティーのウイルス事業に影響も大いにあるでしょう。事業が立ち行かなくなるようになれば、切磋琢磨していたこの分野が衰えることも考えられます。そうなれば、ユーザーの利益にもならないことが考えられます。メリットもデメリットもあるように思われます。
米Microsoftが来年にも無料のマルウェア対策機能を提供開始
米Microsoftは18日、2009年後半にもコードネーム「Morro」と呼ばれるマルウェア対策機能を無料で提供することを発表した。
これに伴い、現在提供している「Windows Live OneCare」サービスは、2009年6月30日で販売を終了する。なお、同サービスの利用者は、サブスクリプション期間が終わるまで利用し続けることができる。
「Morro」では、核となるマルウェア対策機能のみが提供され、Windows Live OneCareで提供していたパフォーマンス向上ツールやデフラグ、バックアップ復元ツールなどの機能は含まれない。
機能としては、ウイルス、スパイウェア、ルートキット、トロイの木馬からシステムを保護することを目的とする。特に、帯域幅の狭い低速回線、非力なPCが使用される場合を想定し、小さなフットプリントと、少ないコンピューティングリソースで動作するように設計される。マルウェア対策エンジンには、Microsoftがすでにセキュリティ製品に採用しているものと同じエンジンが利用される。