著者/訳者名 金子勝/編著 高端正幸/編著
出版社名 岩波書店 (ISBN:978-4-00-023848-9)
発行年月 2008年04月
サイズ 205P 20cm
価格 1,785円(税込)
大都会でない地方に住んでいるものにとって、いま一番切実に感じていることは、このままここに住み続けられるのだろうか? という疑問ではないだろうか。医者にかかりたくても病院がない。介護を受けたくても、いろいろ制限があって実質受けられない。老後になって、少ない年金で生きていけるだろうか? そもそも、年金受給時になって、年金制度が崩壊しているかもしれない! 地方格差、所得格差。そもそも、このようながたがたの社会にした張本人がいるはずだなのに、人々はそれに気付いていないようだ。「改革」「改革」と叫んでいる政治家たちが、実は改革でもなんでもなくこの国を滅ぼそうとしているんではなかろうか? と考えたこと無いだろうか? どうも、この本を読んでいると、政治や経済を司っている支配層が、それをやっているように思えてくる。与党自民党は、一周も二周も遅れてアメリカやイギリスの「新自由主義経済」「新保守主義」を追及しているように思えてくるし、実際やっている。
この本では、個別具体的な問題に即して、この国でいま問題になっていることをえぐり出し、解決策を模索している。個別具体的な問題で、いま何が問題なのかをしっかり頭に入れておかないと、テレビその他で問題を提起されても、何が問題なのかもわからない状態にされているのが国民の実情だろう。
わかりやすくこの本に興味を持ってもらうために、この本での第7章以降に掲げられている中見出しを掲げておこう。
・根源は中曽根政権期にある
・「行革」は自治体へのツケ回しだった
・歪められた三位一体改革
・財政力格差の拡大と「東京問題」
・取舵を切れない福田政権
・大胆な地方への財源保障を
・バブルが奪ったもの
・なぜ中山間地の農業が必要か
・失敗する規模拡大の農政
・医療崩壊そして介護崩壊も
・遠のく地方分権
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