32162926.JPG著者 塩川伸明/著
出版社名 岩波書店 (ISBN:978-4-00-431156-0)
発行年月 2008年11月
サイズ 214,9P 18c
価格 777円(税込)

 最近、時事問題を考えるにも「民族」とか「国家」だとかを理論的に考えなければならない場面が多いです。冷戦が終わりこのおよそ20年民族紛争が多発したり、通信・情報のグローバル化によって、かえって問題が発生したりしているのを目にします。こういう本を利用して一度考えてみても良い時期だと思います。

本の内容
地域紛争の頻発や排外主義の高まりの中で、「民族」「エスニシティ」「ネイション」「ナショナリズム」などの言葉が飛び交っている。だが、これらの意味や相互の関係は必ずしかも明確ではなく、しばしば混乱を招いている。国民国家の登場から冷戦後までの歴史をたどりながら、複雑な問題群を整理し、ナショナリズムにどう向き合うかを考える。

目  次
第1章 概念と用語法 一つの整理の試み(エスニシティ・民族・国民
さまざまな「ネイション」観 「民族」と「国民」
ナショナリズム
「民族問題」の捉え方)
第2章 「国民国家」の登場(ヨーロッパ—原型の誕生
帝国の再編と諸民族
新大陸 新しいネイションの形
東アジア 西洋の衝撃の中で)
第3章 民族自決論とその帰結 世界戦争の衝撃の中で(ナショナリズムの世界的広がり
戦間期の中東欧
実験国家ソ連
植民地の独立 第二次世界大戦後(1)
「自立型」社会主義の模索 第二次世界大戦後(2))
第4章 冷戦後の世界(新たな問題状況 グローバル化・ボーダレス化の中で
再度の民族自決
歴史問題の再燃)
第5章 難問としてのナショナリズム(評価の微妙さ
シヴィック・ナショナリズム?
ナショナリズムを飼いならせるか)

著者情報
塩川 伸明(シオカワ ノブアキ)
1948年生まれ。1979年東京大学大学院社会学研究会(国際関係論)博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院法学政治学研究科・法学部教授。専攻はロシア現代史・比較政治論



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